
プレコンセプションケアとは
『プレコンセプションケア』
という言葉を、耳にしたことはありますか?
プレコンセプションケアとは、
性別を問わず、適切な時期に、性や健康に関する正しい知識をもち、妊娠出産を含めた将来のライフプランを考え、健康管理を行うこと
です。
簡単に言うと、
将来に備えて、日頃からヘルスメンテナンスしておきましょう
ということです。
日本における妊産婦死亡率は、10万出産当たり5人(WHO加盟国194カ国中4位)、新生児死亡率は、1000人出生あたり1人未満(WHO加盟国194カ国中1位)と低く、世界でもトップレベルともいわれています。(参考:WHO 2022年版世界保健統計による)
一方で、晩婚化による高齢出産や、女性の痩せの問題、低出生体重児、不妊症など、独自の課題をかかえています。
そのため、将来に備えた健康的な体作りをする、プレコンセプションケアの重要性がますます増加しています。
痩せすぎが、どうしてダメなのか
ちなみに、どうして “痩せすぎ” が問題か、ご存知ですか?
『痩せ』の状態は、一般的に、BMI(体格指数)18.5未満の状態をいいます。
BMI(体格指数)=体重kg÷(身長m×身長m)
適正体重kg=身長m×身長m×22
なぜ、痩せすぎが問題なのか?肥満よりは良いのでは?
そう思われる方もいるかもしれません。
しかし、痩せすぎは、肥満と同等の健康リスクがあります。
- 糖尿病などの生活習慣病リスクの増加(参考文献:Motonori Sato et al, The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism, Volume 106, Issue 5, May 2021, Pages e2053–e2062)
- 不妊
- 月経不順
- 低出生体重児の増加
- 骨粗鬆症リスクの増加
- 貧血
- 筋力低下
- 免疫力低下
などなど。。
こんなにたくさんあるんです。
しかし、SNSでは、
痩せているモデルさんばかりだし、
『夏までにダイエットしよう!』のような謳い文句の本や雑誌が後をたたず、
知らず知らずのうちに、私たちの潜在意識には、
痩せている女性の方が “可愛い”
という認識が刷り込まれてしまっています。
そして、実際は、痩せているのに、
もっと痩せないと。
私は太っている。
という、歪んだボディイメージを持ってしまっています。
『痩せ』による弊害は、思った以上に深刻です。
その影響は、あなたの身体だけにとどまらず、
未来の赤ちゃんにも、低栄養、低出生体重、生活習慣病リスク増加など、ネガティブな影響を与えてしまいます。
妊娠しやすい身体づくりのために、できること
不妊の原因には、
既往歴、持病、遺伝要因のみならず、
- 食生活
- ライフスタイル
- ストレス
- 環境因子
など、
様々な要因が影響します。
まずは、現状把握から始めよう
あなたの身体のことを、どれほど知っていますか?
自分のことなのに、ご自身の健康状態を把握していない方は、日常診療においても、よく見かけます。
- 今までに治療したことのある or 治療中のご病気は何ですか?
- 生理周期は約何日ですか?
- あなたの体重は適正ですか?
- 最後にがん検診 or 健康診断を受けたのはいつですか?
これらがわからない方は、ぜひ今日、この機会に見直してみてください。
あなたのカラダのこと、見直してみませんか?
『産む・産まない』にかかわらず、正しい知識を持ち、将来のライフプランを見据えて健康管理をするために、
以下に、チェックリストを作成しました。
このチェックリストを通して、ご自身の健康管理に役立ててみてくださいね。
生活面
規則正しい生活をしている(睡眠6−8時間とれている)
バランスの良い食生活をしている
適正体重である(BMI 18.5以上22未満)
適度に運動している
葉酸サプリを摂取している
アルコール摂取を控えている
禁煙している・受動喫煙を避けている
危険なドラッグを避けている
ストレスを溜め込まないよう、自分に合ったリラックス方法を知っている
カラダの面
かかりつけの産婦人科がある
子宮がん検診を2年に1回受けている
年1回の健康診断を受けている
自分の既往歴や、家族の既往歴を把握している
ワクチン摂取している(子宮頸がん含め)
性感染症から自分の身を守っている
適切な避妊方法を知っている
※これらは、ご自身だけでなく、パートナーにも協力してもらいながら取り組む必要があります。

